投稿日:2008-04-28 Mon
■□ 工務店の役割とは何だ? □■完成見学会などを催してお客さんとお話させてもらうと、案外「コバヤシさんはリフォームとかもやるんですか。」という問いかけを頂くことがあります。恐らくハウスメーカーが住宅を提供するようになってから作り上げたイメージだと思いますが、家づくりから作り手がすっぽり抜け落ちているようなそんな錯覚を持っておられる方が非常に多いような感じです。これは結果的に設計事務所の仕事の進め方とも一致してしまっているようですが、建築から身体感覚が欠如して徐々に低年齢化いくのではないかと、私個人としては日本の将来に不安を感じることも多いです。
本質的には大工職を頂点とする物づくりの地域集団が全ての住宅を供給し、メンテナンスしてリサイクルさせる。そして地域の経済を下支えしていくという形がもっとも望ましいように感じますが、工務店形式、すなわち住宅建築を供給する組織の形態として、同じ会社内に作り手である大工職と住まい方をデザインする設計者、それを販売供給する営業部門という機能に分化させてきたというのはある意味現代の必要悪かもしれません。
さて先日のブログ記事で「わじゃ」さんのお店に車が飛び込んだ話を書きましたが、こういった場合、うっかりハウスメーカーの営業マンや設計事務所の先生を呼んでしまっては事が先に進みそうもありません。
やはり「走」「攻」「守」とバランスのとれた工務店は長く付き合う相手としてはまずまず健全といえる気がします。
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投稿日:2008-04-17 Thu
■□ ガレージシャッターを電動にする □■
ここ静岡県島田市でもここ数日間にツバメが飛来するのを良く見かけるようになった。ツバメが軒先などの人間がよく往来するにぎやかな所へ営巣するのは、天敵であるカラス等が近寄りにくいからと考えられているが、日本では昔から水稲栽培で発生する害虫を食べてくれる益鳥として大切にされ、ツバメを殺したり巣や雛に悪戯をする事を慣習的に禁じていたという文化がある。
そんな折、島田市阿知ヶ谷「Hさんの家」からガレージのアルミ製折れ戸の具合が悪いから電動シャッターに交換したいとの依頼があった。春になるとガレージの天井にツバメが子育てをするので長い間、奥さんはその案に反対していたという。どうにかならないかという相談だ。
↓画像はツバメが今年もこの巣で子育てするかどうか、遠くから様子を伺っているところ。



この電動シャッターはもちろんリモコン操作で遠隔コントロールできる。車で帰宅したとき、到着少し手前の道の角あたりでシャッターを開け始めればちょうど良く車庫入れできるという寸法。また生活しやすいように必ず横に通用門を付けるのがポイントで、Hさんの場合、オーダー寸法の限界巾である有効巾45センチ程度まで狭くした。ここでツバメさんのためのアイデア。一般に通風ドアと呼ばれる勝手口などに取り付けるサッシを利用。上下窓組み込みのドアだから上部の開口部をツバメ専用にしてもらうことにした。ツバメが気に入ってくれるといいのだが。なおシャッターの灯り採りスリットはオプションで対応している。
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投稿日:2008-04-15 Tue
■□ リユースのすすめ □■

金谷でリフォームをしてます。台所のクッションフロアーを無垢のナラに張り替えています。築20年ほど経ちますが、孫が濡れ縁で遊んでいるときに「棘(とげ)」を刺したそうで、みてみるとなるほどささくれています。材料はピーラーなのですが、松系の木材は長い間風雨に晒されると細かい棘がささくれます。そこへいくと桧はいつまでも滑らかですね。なんといっても法隆寺などの実績があります。
大工の「山ちゃん」といろいろ考えたのですが、現場から外して工場へ持ち帰りました。じっくりと料理できるからです。
翌日、私が出社したときには親方が我慢できないという感じで早速料理してました。山ちゃんはまたしても、おいしいところを持ってかれました。
「Gimp」による画像編集第4弾
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投稿日:2008-04-14 Mon
■□ ブナの木の食卓が割れた? □■
Kさんの家にはコバヤシ親方が作ったブナの木の食卓テーブルがあります。引渡しから1年ほど経ちまして乾燥による収縮で天板の突きつけ部分がすいてしまったとのこと。
奥さん曰く「3度ほど『パキーン』と大きな音がしましてね。びっくりしましたよ。ついに我が家でもポルターガイスト現象かと思いました。」そうです。それは木の精霊が出て行った音なのです。うそです。
建具屋さんや家具屋さんが扱う木材と大工さんが扱うものとでは同じ木材であっても流通や入手方法だけでなく、その品質や性質、価格も大きく異なります。われわれは建築の造作材や造り付け家具用に木材を仕入れますが、多少の節があったり、乾燥が不十分であったりして変形の可能性を考慮しなければならない場合すら多くあります。木目がつんで木理が通っており、20年ほど倉庫に眠らしておいた材料であればそんな心配も不要なのですが、コストがウン倍も違ってしまいます。これを大工さんは使いこなさねばならないのですから本当に大変です。大きなリスクも背負わねばなりません。ハウスメーカーはこういう理由で無垢の木を使いたがりません。智恵と人の手に負う技術でカバーするという発想がもはや出来ませんし、後世にこういった文化を継承するという義務も放棄してしまいました。
割れたり、すいたり、傷がついたりしてもそれは住まいの記録でもあります。鷹揚な気持ちで受け入れたいものです。Kさんは「子供が机の上でお絵かきが出来るようにくっつけて欲しい。」と申されたようです。拍手です。
「Gimp」による画像編集第3弾
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投稿日:2008-04-08 Tue
■□ 家具の後ろに隠れたコンセントは危ない □■
今日はいつもと少し違う記事を。今朝からリフォーム工事をしています。築20数年の住宅で、キッチン床のクッションフロアーを無垢のフローリングに張り替えています。まず奥さんと一緒に食卓、椅子、食器棚、雑品収納、冷蔵庫などを隣室へ移動する所から始まりました。20年間動かさなかった家具などもあったりして埃と油がすごいのですが、コンセント差込付のキャスター収納の後ろを見て一同胆を冷やしました。というのは画像でも分かる通り、プラグ差込の接点から火を噴出した跡があるのです。

これは出火の原因としては非常にポピュラーなのですが、抜け掛かったプラグの所に油と埃の混じったゴミが堆積していき、この部分の電気抵抗値が程よく高いので、両極間に微少な放電(ショ−ト)が繰り返されると熱を発生して最終的には出火に繋がるというもの。この現象を「トラッキング」といいます。理屈や写真では良く見かけましたが実物を見るとぞっとします。このホームページを見ている人では少ないですが、我が家の総点検をしてみてはいかがでしょうか。もしかすると一歩手前かもしれませんよ。

このトラッキングを防ぐ器具もホームセンター等で売られていますが、100%防ぐものではないので、日ごろのメンテナンスがやはり重要です。☆☆ このブログでは コメント、トラックバック大歓迎です。 ☆☆
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投稿日:2008-03-25 Tue
■□ 造成ブロックは公共の物か?! □■
前回の記事勾配に積まれた造成ブロックが斜めで上に行くほど脚立足場が遠く手が届かない。ブロックの上の木製フェンスの塗り替えを計画しているのですが、安全確実で安価に仮設足場が出来ないものか。半年ほど悩みましたが結論は出ません。結局、単管足場をトビさんに組んでもらい、塗り替え作業が終わったら解体して撤去するしかないのか。でもそうなると歩道上に一定期間仮設物を設置するので道路使用許可を役所からもらわなければならない。会社から遠地である現場はこういう手続きが発生すると段取りが複雑で大変だ。なんとかしなければ。なんとかしなければ。
・・・・しょうがない木で作ろう。そう、建築的に足場の補助具を作って何度も使えるように部品化すればいい。大工に作らせると金がかかるし小うるさく言う人も出てくる。よし、自分で作ってしまおう。アイデアが出れば、もうじっとしていれない。作業場に誰もいないときを見計らいこっそり作ってしまいました。結構きれいに出来たので満足です。これなら大工にも馬鹿にされないだろうと変な自信までみなぎりました。
あとは現地の間知ブロックにアンカーを打ち込んで設置すれば着脱可能な仮設足場の補助具が出来上がりです。年末まで日にちがいくらもありません。朝早く現場へ出かけると早速振動ドリルでアンカーを打ち込みました。40m区間を1.8mに付き一つ足場板を支える補助具を設置します。その数、20箇所以上。思ったよりもうまくいきそうでした。関連記事を読む
コバヤシ建築のサイトの画像記事順調に作業が進み始めたころです。車がスーと横付けされると年配の男性が「あんた何やってんの?」と言います。私は初め、近所のおじさんが興味を持って、この補助具が何の道具であるのかを尋ねにきたと思いました。私は体をそらせぎみにし自信満々でこの苦労談をしました。
「何言ってんの、あんた。許可はとったの?公共の構築物に勝手にそんなものをつけていいと思ってるの?」
おやじの顔は見る見るうちに紅潮し、唇はその社会正義にわなわなと震え始めているではないか。
私は思ってもみないこの展開にしばし呆然とするのみでした。
しばらくして我に返った私は会社の名刺を見せ、私はこれこれちゃんとした住宅会社で現場管理を任せられている立場であり、それなりの専門の資格も保持している。税金も年金も欠かしていないし、家に帰れば妻もいる。男児と女児二人子供もいる善良な市民だ。今朝も早起きして朝飯だって味噌汁を残さず飲んできた。年賀状だって毎年欠かさず出しているではないか。
「あなたねえ、こんな社会の常識を平気で破って建築をえらそうにやる資格ないよ。」
「はあ。でも、あの、そうですね。旦那さんのおっしゃるとおりです。出直します。」
わけが分からず反省してしまった。
私ははっきり言って気持ちが良かった。世間の顔色を伺う者であふれたこの世に、これほど無神経に初対面の人間に対して罵詈雑言をあびせかけれる人がいるということに感動を覚えたのだ。
結局、事務所に帰りよーく考えてみれば造成ブロックはその造成地を買った人名義の個人所有の財産であり、公共の構築物ではない。公序良俗に反しない限り、他人にとやかく言われる筋はないのである。官民を隔てる境界はその外側にあるのだ。このことを確認するためにわざわざこの造成地を分譲した静岡県住宅供給公社に電話をかけ念を押してみた。そういうわけで馬鹿はおめーだよオヤジ!
現場を管理するというのはこういうことなのである。
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投稿日:2008-03-24 Mon
■□ 木は腐る だから法隆寺だって定期的なメンテナンスが必要 □■(記事の原稿を間違えて削除してしまった。大ショック。書き直しだ。)
2002年に建った「Sさんの家」のある掛川市大坪台は、その当時まだ掛川市に合併しておらず小笠郡大東町でした。その宅地造成地の角地である建設地は道路から一段高いところに位置し、転落防止を兼ね境界フェンスは木製幕板で作ったのですが、当然木は腐って自然に帰りますから一般に腐りに強いといわれる米杉(レッドシダー)を使用し、キシラデコールで着色防腐塗装を施しました。新築時から早6年経つわけですが、やはり「木」は「木」ですね。どうしても痛むようです。特に西側の劣化が激しいですね。これは夏季の西日の紫外線と熱によるものが大きいと思われますが、フェンス延べ長40mあるうちの何枚かは完全に変質して木の端から風化していました。ウッドデッキや船の甲板に使用するセランガンバツー材やアピトン材なら10年は無処理で持つといわれていますが、そうでない一般的な樹種については、例え「桧」であっても防腐剤の入った塗料で定期的なメンテナンスが必要なようです。
このSさんの家の場合、境界造成ブロックが勾配に積んであるため、下の道路に脚立足場を組んでも作業する上の方では作業箇所に手が届かないぐらい離れてしまい、素人の施主が定期的なメンテナンスをするのははなはだ困難であったようで、6年の間一度も塗り重ねはしていませんでした。それにしても責任を感ぜずにはいられません。もともと私の妻の繋がりであるSさん夫婦は私の友人でもあるのですが、これらのことを一通り説明すると「木は古びてきて味が出るのだから気にしない。」といってくれて非常に救われていたのですが、昨年末ついに塗り替え工事をさせていただきました。先ほども少し説明しましたが、仮設足場をうまく架けることが出来ないのには往生しましたよ。一時的な足場工事に大きな経費をかけるのもはばかられます。数年に一度の割合でメンテナンスしたいですから、そのたびに経費をかけるのもばかばかしい。これは半年間ぐらいいろいろと悩みました。そしてついにこれしかないというアイデアをひねり出したのですが、これがトラブルの元になるとは思いませんでした。
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